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赤沢「中尾アフター」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 21:39:59.70 ID:6zqxT2jR0
勅使川原「今日は海水浴だ」

望月「楽しみだね」

杉浦「うん」

中尾「おえええっ……」

恒一「大丈夫?中尾くん」

中尾「ちょっと酔ったみたいだ……」

赤沢「……」
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 21:48:05.58 ID:6zqxT2jR0
中尾「頭も痛いし……」

赤沢「あんた、もしかして頭ぶつけたんじゃない?」

中尾「え、なんで」

赤沢「頭、こぶになってるわよ」

勅使川原「うわーホントだ、めちゃくちゃ痛そう……」

恒一「大丈夫なの、中尾くん」

中尾「大丈夫だってこれくらい、階段から落ちた程度だし」

赤沢「階段から落ちたってアンタ……
   それ脳挫傷の危険性があるわよ。最悪の場合死に至るわよ」

中尾「何言ってるんだよ、たけしの家庭の医学の見過ぎだよ。
   俺はなんともないから早く海に……」

赤沢「ダメよ。アンタは海に行くの禁止」

中尾「そんなあ、俺だけ置いてけぼりかよ」

恒一「じゃあ僕達は行くね」

赤沢「ええ、いってらっしゃい」

中尾「え、お前も残るのか?」

6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 21:55:11.49 ID:6zqxT2jR0
赤沢「当たり前でしょ。
   対策係として死ぬかもしれない人をほうっては置けないわ」

中尾「死なないって……」

赤沢「絶対死なないとは言い切れないでしょ。
   あなた階段から落ちて頭打ったのよね?ほんとにヤバイわよそれ」

中尾「階段から落ちた程度で脳挫傷になるならみんな死んでるだろうが。
   お前対策係だからってちょっと過敏になり過ぎだぞ」

赤沢「過敏なくらいが丁度いいのよ。
   ……もう誰にも死んでほしくないし……」

中尾「あ……」

赤沢「……」

中尾「な、なんかすまん……」

赤沢「あ、いや……なんか変な空気になっちゃったわね。
   とりあえず病院に行きましょう」

中尾「おう……」

赤沢「ん、どうしたの?」

中尾「…………」グラリ

赤沢「な、中尾!!」

7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:02:15.01 ID:6zqxT2jR0
病院

中尾「…………はっ!!」

看護婦「あっ、先生、中尾くん目を覚ましました!」

医者「おおお、本当か!」

看護婦「はい、しっかり目を開けてます」

中尾「え、え……なんすか? ここどこすか?」

医者「そうか、覚えていないんだな、倒れたことを」

中尾「倒れた……?」

医者「ああ、君は3日前に倒れたんだ。脳挫傷が原因でね……
   手術には一応成功したんだが、目を覚ます見込みはなかった……
   これはまさしく奇跡としかいいようがないよ」

中尾「脳挫傷……3日前?……あっ、あの時の」

医者「やっと思い出したみたいだね。
   ちょうどそばにいた女の子がすぐに救急車を呼んでくれて
   君は一命を取り留めたんだ」

中尾「赤沢が……」

8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:09:22.64 ID:6zqxT2jR0
看護婦「まさに愛の力が起こした奇跡ですね先生」

医者「はっはっは」

中尾「愛の力って……俺別に赤沢とは付き合ってるとかそういうんじゃないですよ」

看護婦「あれ、そうだったの?」

中尾「そうですよ……あんな美人が俺なんかと付き合うわけないでしょ」

看護婦「いやあ、でも君が思ってるより
    その赤沢さんは君のことを好きなんだと思うよ」

中尾「え、なんでですか」

看護婦「だって君が眠ってる間、ずっと君の手を握ってたんだもの」

中尾「は、はあっ!? 嘘言わないでくださいよ」

看護婦「ホントよ、毎日病院に通って……今日ももうすぐくるんじゃないかしら」

中尾「そ、そんなことあるわけが……」

医者「これこれ、患者を興奮させては傷口に障るだろう」

看護婦「あっ、ごめんなさい。それじゃあ彼女と仲良くねー」

医者「あとでまた詳しい検査をするから」

中尾「は、はあ……」

12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:18:04.72 ID:6zqxT2jR0
中尾「赤沢が?俺に?つきっきりで?手を握って……?」

中尾「馬鹿か、そんなこと……」

中尾「あの赤沢に限ってそんなことあるわけねえよな」

中尾「あいつが男に対してそんなことしてる姿が想像できねえよ」

中尾「しかし3日も寝たままだったのか」

中尾「よく見たら全身にチューブが繋いである……」

中尾「なんか気持ち悪いなあ」

ガラッ

中尾「ん?」

赤沢「…… な、中尾あんた目覚めたの……?」

中尾「ああ、まあ、このとおり。お陰様でな……」

赤沢「良かった、良かったあ……」

中尾「へへへ……」

赤沢「また誰か死んじゃうんじゃないかって思って……
   よかった……」

14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:23:19.41 ID:6zqxT2jR0
中尾(また誰か死んじゃうんじゃないか……か)

中尾(そうだよな、また誰かが死ぬことを危惧していただけで)

中尾(俺という人間に死なないで欲しかったわけじゃない)

中尾(こいつは対策係だからクラスメイトを助けたいだけで
   俺のこと好きとかそんなのあるわけねえよな、やっぱり)

赤沢「それで、大丈夫なのかしら?具合は」

中尾「ああ、これからちゃんと検査するって。
   俺もついさっき目覚めたんだ」

赤沢「そう……でもまあ、見たとこ元気そうね」

中尾「まあな。お前がずっと手を握ってくれてたおかげかな」

赤沢「っ!!!!」

中尾「その反応……ホントにやってたんだな」

赤沢「だっ、誰に聞いたの!?」

中尾「看護婦さんに教えてもらった」

赤沢「くう……言わないでって頼んだのに……」

中尾「わっはは」

17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:30:48.46 ID:6zqxT2jR0
中尾「いやあ、でも意外だな。お前がそういうことやるイメージなんて全然なかったし。
   もしかして以外と乙女なわけ?」

赤沢「うっ、うるさい……! 忘れなさい」

中尾「なあ、どうせなら起きてる時にも手握ってくれよ」

赤沢「死ねばよかったのに」

中尾「うわっ、ひでえ……それが対策係のいうセリフかよ」

赤沢「うるさい」

ガラッ

医者「中尾くん、検査の準備ができたよ」

看護婦「あら彼女さんも一緒だったの?」

赤沢「かっ、彼女なんかじゃないって言ってるでしょう!」

看護婦「顔真っ赤にして否定するところが怪しいわね」

赤沢「断じて彼女なんかじゃありません!誰がこんな奴と!」

中尾「こんな奴って……」

医者「中尾くん、じゃあ検査室へ」

中尾「はい」

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:36:30.55 ID:6zqxT2jR0
看護婦「フッフフ」

赤沢「なんですか、あなたも先生と一緒に早く行ったらどうですか」

看護婦「いいのよ、私は中尾くんが検査してる間に
    病室の整頓をするように言われてるんだから」

赤沢「そうですか」

看護婦「ほんとに彼女じゃないの?」

赤沢「違います」

看護婦「じゃあ片思いとか?」

赤沢「ありえません」

看護婦「ふーん……」ニヤニヤ

赤沢「で、中尾はいつ退院できるんですか?」

看護婦「あ、やっぱり気になる? 気になるわよねえ」

赤沢「そんなんじゃないって言ってるでしょっ!」

看護婦「かーわーいいー」

赤沢「くっ……こいつ……」ギリギリ

22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:44:04.52 ID:6zqxT2jR0
翌日

中尾「暇だなあ」

中尾「オカンに持ってきてもらったゲームはやり飽きた奴ばっかだし」

中尾「いつ退院できるんだろう」

ガラッ

赤沢「お……おはよう」

中尾「あ、赤沢!? また来たのか」

赤沢「またとは何よ……いつあんたが死ぬかわらないからね。
   とりあえず様子見に来ただけよ」

中尾「そりゃどーも」

赤沢「これ、お見舞い」

中尾「なんだこりゃ」

赤沢「Coffeeよ。ハワイコナ・エクストラ・ファンシー」

中尾「ハワ……? 俺コーヒーのこととかよく分からないんだけど」

赤沢「このCoffeeはちょっと違うわ。騙されたと思って飲んでみて」

中尾「はあ」

25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:52:50.53 ID:6zqxT2jR0
中尾「どうせなら漫画とか持ってきてくれよ。暇で仕方ねえ」

赤沢「そういうのにしようとも思ったんだけど
   漫画とか読まないからよく分からないのよね。
   文庫本ならいくつか持って来られるけど」

中尾「いらん、そんなもん読まねえ」

赤沢「そうよね、あんた読まなそうだもんね」

中尾「おう、よく分かってるじゃねえか」

赤沢「それじゃ、今日はこれで」

中尾「なんだよもう帰るのか?」

赤沢「あんたの友達とか見舞いに来たら誤解されるかもしれないでしょ。
   それじゃあね」

中尾「ああ、じゃあな」

赤沢「また明日も来るから」

中尾(明日も来るのか……)

赤沢「じゃあお大事にね」

中尾「おう、コーヒーありがとうな」

赤沢「ええ」

28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 22:59:04.70 ID:6zqxT2jR0
翌日

中尾「前島がやまほどエロ漫画持ってきてくれたけど」

中尾「熟女SMばっかじゃねえか……あいつこんな趣味あったのかよ……」

中尾「しかし入院生活で溜まってるとこんなんでもオカズになりそうで困るな」

ガラッ

赤沢「中尾、いる?」

中尾「おおお、赤沢か……ノックくらいしろよ」

赤沢「何やってたのよ? 今何を隠したの?」

中尾「うるせえ。そうだ、昨日もらったコーヒー飲んだぜ、美味かったよ」

赤沢「そう、よかった」

中尾「ハワイコナのエクストラファンシーだっけ?
   他にもなんかオススメのコーヒーあったら教えてくれよ」

赤沢「…………」

中尾「どうした?」

赤沢「他のオススメなんかないわ。ハワイコナ以外はCoffeeじゃないもの」

中尾(こいつ、これ以外にコーヒー知らないんじゃないのか……)

29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 23:05:30.82 ID:6zqxT2jR0
赤沢「それより中尾、あんたいつ退院できるの?」

中尾「3週間後だってよ」

赤沢「ふーん。じゃあ合宿にはぎりぎり間に合うわね」

中尾「合宿? なんだそりゃ」

赤沢「ああ、昔の3年3組だった人が、
   合宿で神社にお参りしたら災厄を止められたそうなのよ。
   だから、それにあやかってみんなで行こうってわけ」

中尾「ふーん」

赤沢「それで災厄が止まるかどうかは分からないけど、
   何もやらないよりはいいでしょう」

中尾「まあそうだな。クラス全員で行くのか?」

赤沢「いちおう自由参加ってことになってるわ。
   中尾も行くわよね?」

中尾「ああ、行きたいけど……他には誰が行くんだ?」

赤沢「今のところ出席表明してるのは、
   榊原くん、小椋さん、有田さん、木村くん……」

中尾「ん、木村?……って誰だ?」

赤沢「は? 木村くんは木村くんよ」

30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 23:14:33.08 ID:6zqxT2jR0
中尾「だから、誰だよ。よそのクラスのやつか?」

赤沢「いや、ウチのクラスの木村くんよ? 何言ってるの、さっきから」

中尾「バカ言え、3組に木村なんて奴はいないだろ。
   お前こそ何言ってるんだよ」

赤沢「あんた頭ぶつけたせいで記憶おかしくなってるんじゃない?」

中尾「いや、俺の記憶に間違いはない……
   いったいどんな奴なんだよ、木村ってのは」

赤沢「つぶらな瞳が特徴の男子よ。ほんとに知らないの?」

中尾「どの席に座ってるやつだ?」

赤沢「左から二列目、前から二番目。私の右後ろよ」

中尾「そこは俺の席だ!!」

赤沢「は……? 前からずっと木村くんの席だったけど……
   あんたホントにもう一回検査してもらったほうがいいんじゃない?」

中尾「俺は正常だって言ってるだろ!」

赤沢「どうだか」

中尾「じゃあ俺が教室にいた時、どこの席にいたか思い出してみろよ」

赤沢「それは…………あれ?」

34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 23:25:05.72 ID:6zqxT2jR0
赤沢「えっと……あんたどこに座ってたっけ……」

中尾「ほらっ、思い出せないだろ」

赤沢「ちょっと待ってどういうこと、どうして思い出せないの? もしかして……」

中尾「そうだ、多分その木村ってやつが」

赤沢「3組に紛れ込んだもうひとり、ってこと?」

中尾「それ以外に考えられないだろ。
   そのせいで記憶の改竄が起こってるんだ」

赤沢「たしかにそう考えれば辻褄は合うけど……」

中尾「そうだろ?だからその木村をどうにかしてやれば……」

赤沢「どうにかって、どうするのよ」

中尾「それは……えーと」

赤沢「死者が誰だか分かったところで、私達にはどうすることもできないのよ。
   災厄を止める方法は未だにわかってないんだから」

中尾「そうか……」

赤沢「でも、ありがとう。これは大きな収穫よ。
   さっそく明日クラスでこのことについて話しあってみるわ」

中尾「おう、がんばってくれ」

37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 23:34:15.90 ID:6zqxT2jR0
翌日

ガラッ

赤沢「…………」

中尾「おお赤沢、どうだった?」

赤沢「どうもこうもないわ。おかしいのよ」

中尾「おかしいって、何がだよ」

赤沢「……みんな、中尾のことを覚えてないの」

中尾「は……どういうことだよ」

赤沢「こっちが聞きたいわよ!
   みんなの記憶だけじゃなくて、クラスの名簿や集合写真まで
   全部木村に置き換わってる……」

中尾「改竄ってやつか」

赤沢「間違いないわね」

中尾「それで、どうするんだよ……
   このままじゃ俺、合宿にもいけないし
   退院しても学校に行けないじゃないか」

赤沢「分かってるわよ、なんとかしないと……」

40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 23:43:18.62 ID:6zqxT2jR0
中尾「みんな俺のことなんか覚えてないって言ったのか?」

赤沢「ええ……
   昨日、授業が始まる前にみんなの前に立って言ったの。
   『木村くんが死者かもしれない』って……」

中尾「そうしたらどうなったんだよ」

赤沢「そんなことあるわけない、根拠もないのにそんなことを言うな……
   みんなからボロクソに言われたわ。
   仕方ないわね、木村くんはクラスの人気者だったし」

中尾「そうなの?」

赤沢「しまいには無能対策係とまで言われたわ」

中尾「それは元からだな……」

赤沢「もう私の対策係としての信用も地に落ちてしまった感じよ……
   まあいきなり級友を名指しで死者呼ばわりされたら
   誰だっていい気はしないわよね」

中尾「でも、誰か一人は確実に死者なんだから」

赤沢「そして、私が『中尾』という、クラスにもういない人の名前を出したせいで
   その『中尾』が死者なんじゃないかってみんなが言い始めて」

中尾「えっ!?」

赤沢「だから気をつけたほうがいいわ」

43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/03(火) 23:52:39.38 ID:6zqxT2jR0
中尾「くそ、それじゃホントに学校に戻れねえじゃねえか」

赤沢「そうね……申し訳ないわ、私の失態のせいで」

中尾「なんでお前が謝るんだよ。その木村が紛れ込んだせいだろ」

赤沢「それはそうだけど……」

中尾「ったく、この先どうすりゃいいんだか」

赤沢「アンタが退院するの、夏休み中よね」

中尾「ああそうだが」

赤沢「ならまだ希望はあるわ。
   私は合宿で災厄を終わらせてみせる。
   止まるかどうかの保証はないけれど……止まる方に賭ける」

中尾「それで、そこで止まりさえすれば」

赤沢「おそらく木村は消滅するわ、みんなの記憶からも……
   そうすればあんたも2学期から学校に行ける」

中尾「なるほど……」

赤沢「そこで、あんたも合宿にこっそり付いてきて欲しいの。
   みんなにバレないようにね」

中尾「えっ、なんでだよ?」

44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 00:01:25.14 ID:6zqxT2jR0
赤沢「いいかしら、私達の間に突如現れた木村……
   そいつはあんたの代わりに存在しているのよ」

中尾「おう」

赤沢「つまり、今や木村とあんたはこの災厄の中心人物なの。
   だから災厄を止めるからには、
   多分あんたと木村の両方が必要だと思うのよ」

中尾「なるほど?」

赤沢「まだどうやって災厄を止めるかもわからないし、
   本当に止められるかもわからないけれど。
   だからこそ重要そうなピースは手元においておきたい」

中尾「お前の考えは分かったが……
   しかし合宿に紛れ込むなんて難しいだろ」

赤沢「大丈夫、私もできるかぎりサポートするから。
   みんなに見つからないかどうかだけ気をつけて。
   あんたのことはみんなの記憶から抜け落ちていても、
   紛れ込んでる人間を見かけたら死者扱いするだろうし」

中尾「リスク高すぎだろ……」

赤沢「じゃあ、そういうことだから。
   あ、これ合宿のパンフレットね。目通しといて」

中尾「ああ……」

48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 00:08:42.21 ID:9w5CFJ6h0
そして合宿


千曳「えー……この合宿で……そのー……えー……」

恒一「ほんとに災厄止まるのかな」

鳴「さあ、わかんない」

赤沢「…………」

望月「三神先生……」

勅使川原「木村ー、夜に部屋でUNOやろうぜ」

木村「おう、まかせろー」



コソッ

中尾「ほう、あいつが木村か……」

中尾「噂通りのつぶらな瞳だな……」

中尾「俺より明るくて人気者っぽいし」

中尾「しかし病み上がりの体で山登りは堪えるなあ」

中尾「さて、どこに隠れていようか」

50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 00:15:46.66 ID:9w5CFJ6h0


中尾「はあ、外の茂みの中に一日中潜んでるってのもタイヘンだな」

中尾「俺も宿舎の中に入って暖かいベッドで寝たい」

中尾「そういやそろそろ飯の時間か……」

中尾「みんなはどうしてるんだろう」

中尾「ちょっと覗きに行くか」



食堂

千曳「それではみなさん……手と手をあわせて……いただきま……」

赤沢「待ってください」

千曳「なんだね」

赤沢「私から皆さんにこの場を借りてお話ししておきたいことがあります」

 ざわざわ

赤沢「この5月から起こってきた災厄……何人ものクラスメートが犠牲になりました……
   それはひとえに私が対策係として失敗を重ねてきたことが一因だと思っております。
   この場を借りてお詫びします。申し訳ありませんでした」

52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 00:24:48.00 ID:9w5CFJ6h0
中尾「赤沢……別に謝ることなんてないのに」

中尾「悪いのはお前じゃないんだし……」




風見「そうだよ赤沢さん、全ては君のせいだ」
和久井「だね、君は対策係としてはあまりに無能すぎるよ」
王子「あげく木村を死者だなんて言い出すし」
猿田「焦ってるのは分かるけど、もっと慎重になってほしいぞな」

赤沢「はい、申し訳ありません……」

千曳「まあまあみんな、赤沢さんだって災厄を止めようと彼女なりに……」

風見「努力したからそれを評価しろと?結果が伴わねば無意味ですよ」
「そーだそーだ」「全部おまえのせいだー」
「無能対策係ー」「にわかコーヒーマニアー」

赤沢「うぐ……
   ですからこの合宿で災厄を……」

風見「まだ死者が誰かも特定できていないのに止められるの?」

小椋「泉美が前に言ってた中尾とか言う奴が死者なんじゃないの?」

有田「でもそんな人ここにはいないし……」

中尾「ここにいるぞ」バーン

57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 00:31:21.41 ID:9w5CFJ6h0
赤沢「な……中尾!
   何で出てくるのよ!?」

中尾「お前が責められてるのを黙って見てられねえんだよ。
   おいみんな、赤沢は無能なんかじゃない。
   クラスの皆を救おうと日夜頑張ってだな……」

千曳「おい、君は一体誰なんだ?」

中尾「だから、俺がその中尾です。この3年3組の一員です」

赤沢「ばかっ、なんで出てきたのよ!?
   みんなあんたのことを死者だと思ってるって言ったでしょう」

中尾「でももしかしたら思い出してもらえるかもしれないだろ。
   お前が俺を覚えてるみたいに」

風見「こいつが中尾……?」
王子「ということは死者?」
勅使川原「こいつが死者……」
望月「死者……」
猿田「死者……」
小椋「兄貴のカタキ……」

中尾「おいみんな、俺だよ、中尾だよ!
   ほんとに覚えてないのか……?」

小椋「兄貴のカタキ!!」

中尾「うわっ!!」

58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 00:38:13.67 ID:9w5CFJ6h0
小椋「オラア!」

赤沢「に、逃げて中尾!」

中尾「うわああああああ!!」






中尾「はあ、はあ……ここまで来れば大丈夫だろ」

中尾「死者ってやっぱり相当恨まれてるんだな……」

中尾「まあそうか、災厄の原因だもんな……」

中尾「しかし俺をかばったせいでまた赤沢の評判が悪くなりそうだな」

中尾「くそ、赤沢に良いとこ見せようと思ったが完全に失敗だったな」

中尾「とりあえずおとなしくしておこう」

中尾「持ってきた弁当でも食うか……」

ピンポンパンポーン
杉浦『対策係からのお知らせです……』

中尾「お?」

59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 00:46:28.88 ID:9w5CFJ6h0
杉浦『災厄を止める方法が判明しました』

杉浦『これから流す音声は災厄を止めた年の生徒が録音したものです』

『……いいか、死者を死に返せ……そうすれば災厄は止まる……』

杉浦『そうです、死者を死に返すのです。死者はさっき見た中尾と名乗る男です』

杉浦『なぜならば私達の記憶にないのに彼は3組の生徒だと名乗っているからです』

杉浦『分かりましたねみなさん』

杉浦『死者を、死に!』


「中尾ー!どこだー!」「出てこいコラー!」
「おーい中尾ー」「中尾ー中尾ー」「どこだああ」
「お前はそっちを探せー」「まだ敷地内にいるはずだー」


中尾「や、やばい! 相当やばい状況なんじゃないのかこれは」

中尾「俺は死者じゃないっていうのに」

中尾「しかし死者を殺せば災厄は止まるってことか」

中尾「ならみんなに殺させるより先に木村を殺せば!」

中尾「ようし」ダダッ

63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 01:02:18.23 ID:9w5CFJ6h0
風見「いたぞ!中尾だ!」
王子「殺せー!」

中尾「やばい、見つかった!」

猿田「こっちにいたぞな!」
小椋「兄貴のカタキ!」

中尾「こっちにもいた!」

中尾「くそっ、これじゃ木村を見つける前に
   俺が殺されちまうじゃねえか……」

中尾「まず追手を巻かねえと」

和久井「中尾待てえー!」
杉浦「死者を死にぃぃぃぃぃっひひひひいい」

中尾「みんなどうかしちまってるよ」

中尾「こいつら本気で俺のこと殺す気じゃねえか」

中尾「このままじゃマジで殺られちまう……」

赤沢「中尾、こっちよ!」

中尾「赤沢!」

赤沢「はやく!」

66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 01:12:41.96 ID:9w5CFJ6h0
赤沢「ここにいれば大丈夫よ……」

中尾「すまねえ、俺のせいでこんな騒動に」

赤沢「ううん、全部私の責任よ……
   私が対策係としてすべきことをしていれば
   こんなことにはならなかった」

中尾「そんなに自分を卑下すんなよ。
   俺、嬉しかったぜ……お前が毎日見舞いに来てくれて。
   意識のない間も、ずっと付きっきりでいてくれて」

赤沢「……別に感謝なんていらないわよ」

中尾「いや、感謝させてくれ、赤沢。
   他の奴らがどんだけお前を批難しようとも……
   お前はいつまでも俺の対策係だぜ」

赤沢「中尾……」

中尾「フッ……さあ木村を探しに行こう。
   あいつを死に返せば災厄は収まるんだろう」

赤沢「ええ、そのはずよ」

「中尾がここにいたぞー!!!」

中尾「まずい、見つかった! 逃げるぞ……」

赤沢「待って、ただ逃げるんじゃダメだわ」

67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 01:23:54.28 ID:9w5CFJ6h0
中尾「何?」

赤沢「私を人質にするのよ。
   そすうればみんな中尾に手出しはできないわ」

中尾「なるほど、安全に切り抜けられるというわけか」

赤沢「そう」

中尾「よし、その作戦で行こう」


風見「おい、中尾……さっさと降伏しろ」
王子「お前はもう俺達に殺される運命なんだ」
杉浦「死者を死に」
小椋「兄貴のカタキ……」

中尾「うるせえ、赤沢がどうなってもいいのか?」

赤沢「うぐっ……」

風見「人質を取るとは卑怯だぞ……」
王子「これだから死者は」

中尾「一歩でも動いたら赤沢を殺す!
   いいか、一歩も動くんじゃないぞ!」

風見「くそ……」
王子「おい、見過ごすのか?」
杉浦「仕方ないわ、泉美を殺させるわけには……」

72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 01:43:41.85 ID:9w5CFJ6h0
中尾「なんとかうまく逃げられたな」

赤沢「このへんにも火が回ってきてるわね」

中尾「何でこんな火事になってるんだ……?」

赤沢「色々あったのよ」

中尾「このままじゃあいつらに殺されるか
   炎に焼かれて死ぬかの二択だな」

赤沢「あっ、中尾、あれ……!」

中尾「えっ?」

赤沢「アソコに倒れてるの……木村よ」

中尾「マジだ……煙を吸って倒れたんだな。
   チャンスじゃねえか」

赤沢「ええ……」

中尾「ちょうどタイミングよく落ちてたこのバールのようなもので
   あいつを殺してしまえばこの悪夢のような災厄も終わる……」

赤沢「ついに終わるのね」

中尾「ああ……」

木村「……」

76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 01:58:19.62 ID:9w5CFJ6h0
赤沢「私に殺らせて」

中尾「大丈夫か?」

赤沢「ええ……これが対策係としての、最後の仕事……」

中尾「そうか、じゃあやってくれ」

赤沢「…………」

中尾「おい、震えてるじゃねえか……大丈夫か?」

赤沢「……大丈夫よ……でももし万が一……」

中尾「なんだよ」

赤沢「木村が死者じゃなかったとしたら……」

中尾「そ、そんなわけないだろ……どう考えてもこいつじゃねえか」

赤沢「でも、もし間違えたりしたら……消えない罪を背負うことになる……」

中尾「よし、じゃあ分かった」ガシッ

赤沢「?」

中尾「俺も一緒に殺してやる……俺も一緒にその罪を背負ってやるよ。
   クラスから居場所を奪われても俺の味方でいてくれた恩返しだ」

赤沢「中尾……」

78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 02:03:16.33 ID:9w5CFJ6h0
中尾「よし、じゃあいっせーのーでやるぞ」

赤沢「うん……」

中尾「いっせーのー……」

ガバッ
木村「やらせるか!!」

中尾「!! 意識があったのか!?」

赤沢「わ、罠だったのね……!?」

木村「そうさ、ちょっと考えれば分かったことだろ赤沢さんよ」

風見「ようやく見つけたぞ」
小椋「兄貴のカタキ」
猿田「ぞな」
王子「今度こそ殺してやる」

赤沢「うっ……みんなに見つかったっ」

中尾「くそっ、木村ァ!」ブンッ

木村「おっと」タタッ

赤沢「中尾、木村を追って! 皆は私が足止めしておく!」

中尾「まかせろー」

82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 02:11:19.11 ID:9w5CFJ6h0
宿舎
テラス

中尾「はあ、はあ、はあ……」

木村「はあはあ……」

中尾「もう逃げられんぞ、死者め……」

木村「お前が死者のくせに人を死者呼ばわりとはね……」

中尾「黙れ、俺は正真正銘3組の生徒だ!」

木村「そんな記憶、誰が持ってるっていうんだ……
   赤沢だけは記憶があるようだが、
   そんな記憶の齟齬を生じさせていることこそお前が死者である証拠」

中尾「黙れ! お前こそ3組の生徒だという証明なんかできないだろっ」

木村「そのへんのSSスレにある座席表を見てみれば一発で分かる。
   俺の名前と顔が書いてあるが、中尾という生徒はいない」

中尾「それはお前が記憶や記録を改竄したからだろっ!」

木村「言いがかりだ、それは」

中尾「黙れっ……殺してやる、俺のコピー……」

木村「コピーはお前だ、この死者め……」

87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 02:22:14.45 ID:9w5CFJ6h0
バールのようなものを装備した中尾と丸腰の木村
勝負は一瞬で決着が付くと中尾は予想していた
しかし中尾はこのような武器を扱ったことがなく
さらに病み上がりの体でもあったために
あっという間に武器を弾き飛ばされてしまったのだ
テラスの下へ落ちていく鉄の棒
お互い己の肉体のみで戦うことを余儀なくされた二人
拳を構え、距離を取り合う
一瞬でも隙を生めばそれが敗北に繋がるのだ
睨み合う二人
呼吸さえも止めて互いの挙動を監視する
そしてどこからか火花のなる音が聞こえた瞬間
先に動いたのは木村であった
一気に距離を詰めて中尾に殴りかかる
中尾は反射的に右手を突き出すがすでに遅かった
木村は完全にその動きを見切っており
左手で中尾の右手を掴んだ……
しかしその瞬間
掴んだはずの中尾の右手が千切れて飛んだのだ

木村はそのあまりに生々しい幻覚に気を取られてしまった
中尾のパンチを頬に喰らい
そのままテラスの下へと落ちていったのである


木村「う……うわあああああっ」グシャ

中尾「はあ、はあ、はあ、はあ……」

中尾「勝ったのか……」

90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 02:27:45.34 ID:9w5CFJ6h0
中尾「…………」

風見「中尾、こんなところにいたのかっ」

猿田「ようやく見つけたぞな」

中尾「風見……猿田……
   なあ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

風見「何だ!」

中尾「お前ら、木村って覚えてるか?」

風見「は? 誰のことだ?」

猿田「うちのクラスにはそんな奴おらんぞな」

中尾「そ、そうか……やっぱりか……良かった……」

風見「なんだよ、どうしたんだ?
   君がその木村という死者を殺したとでもいいたいのか?」

中尾「ああ、そうだ……
   そのテラスから下を見てくれ、そこに木村という男が死んでいる」

風見「バカな……」

猿田「おお、たしかにおるぞな」

風見「本当だ、見たことのない生徒……」

93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 02:36:30.87 ID:9w5CFJ6h0
風見「なるほど、これで災厄は終わったというわけか……」

猿田「MVPぞな中尾」

中尾「ははは……」

風見「みんなにこのことを知らせに行かないとな。
   誰も彼も中尾のことを血眼で探してるから」

中尾「ひどいな、みんなでよってたかって死者呼ばわりして」

猿田「すまんぞな」

中尾「もういいよ、全部終わったんだ」

赤沢「中尾!」

中尾「赤沢……俺、やったぜ。終わらせたぜ……」

赤沢「うんっ……よかった、よかった……」ギュッ

中尾「うおあっ!」

風見「!!」

猿田「お、おぉ……」

風見「さて……後は二人でごゆっくり……」

中尾「は、はははは……」

95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/04(水) 02:43:49.51 ID:9w5CFJ6h0
こうして災厄は止まった
同時に3組のみんなにも中尾の記憶が蘇った
合宿は管理人夫妻と木村以外の犠牲者を出さずに済み
生徒全員が揃って帰ることができたのだった
このあと中尾と赤沢が付き合い始めた……とかいうことはなく
ただちょっぴり距離が縮まったような感じではある


赤沢「これでもう終わったのよね」

中尾「ああ、お前の対策係としての使命も終わりだ」

赤沢「良かった。あれを卒業まで続けていたらと思うと……
   プレッシャーで胃に穴が開きそうだったわ」

中尾「その時は今度は俺が見舞いに行ってやるよ」

赤沢「そのことはもう忘れなさいよバカ」

中尾「ははは……」

明日から2学期である
中尾の席を占拠していた木村は死に返り
正式な3組の生徒としてもう一度学校に通える
そう、これは災厄を止めるためだけではなく
中尾が自分の居場所を取り戻すための戦いでもあったのだ
これでもう明日からSSスレに貼られる座席表には木村の名前はなくなり
中尾の存在が再び刻まれることであろう

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