スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ほむら「希望はこの世界にあった…」

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:14:52.09 ID:ySrsKwYoO
※オリキャラ視点注意

夏見藍花は瓦礫の山の中に閉じ込められていた。

身動きが取れず、動けば瓦礫が崩れ生き埋めになりそうな状態である。
藍花は真っ暗闇の中、傷を負い何日も飲まず食わずの状態で横になって死か、救助隊を待つしかなかった。

(光が欲しい…)

これではまるで盲人と同じ状態で周りを把握出来ない。

直感が伝えていた。家族はきっと生きてはいないだろう。
藍花は必死で泣くのを堪えた。泣けばその分だけ水分を失う。
家族と来たデパートだが、予期出来ぬ大災害が襲いデパートは簡単に崩れた。
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:19:08.67 ID:ySrsKwYoO
辺りを漂う血なまぐさい臭いにも慣れてしまった。
崩れたデパートの中で生き延びたのが奇跡だ。だが、奇跡はそう長続きはしない。このままの飢えて死ぬのだろう。

ケータイは瓦礫に破壊され、起動しなくなっていた。

(魔法が使えたらなぁ…)

藍花はそう思い瞳を閉じた。
魔法が使えたら、こんな所も容易く脱出出来るだろう。

『僕と契約すれば使えるようになるよ』

藍花は瞳を開けると、白く人形のようで眼の赤い生物が目の前に居た。
真っ暗く何も見えないはすなのに何故かそれが見えた。


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:23:33.11 ID:ySrsKwYoO
「誰…?」

藍花はかすれた声で問いかけた。自分は幻覚でも見ているのではないかと疑う。

『僕の名前はキュゥべえ。僕なら、君をここから出してあげられる。』

「だったら、早く…出して…」

キュゥべえは首を振る。


『でも僕と契約して魔法少女になるのが条件だ。魔法少女になったは、魔女と戦う宿命を架せられる。』

「わかった…魔法少女になる。だから…助けて…!」

『契約成立だね。』

胸元が苦しくなり、藍花は気を失った。

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:29:57.40 ID:ySrsKwYoO
藍花は眩しいほどの光で意識を取り戻す。
いつの間にか瓦礫の山の外におり、地上へ出たのだ。
手のひらの中には、綺麗な真っ白の宝石がある。

空は荒れており風も強く台風が来ているのかと思う程の暴風が起きていた。

「生存者がいるぞ!」

救助隊が藍花を担架に乗せ運び出す。

藍花はうっすらと目を開き空を見て畏怖をした。
上空には、紫色のドレスを反対にしたのような体で頭に歯車がある巨大な物体がうっすらと見えていたからだ。

すぐさま病院に運び込まれた。


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:33:23.25 ID:ySrsKwYoO
次に意識を取り戻したのは病室のベッドの上だった。

体中に包帯を巻かれ、点滴をされていた。不思議な事に体はあまり痛くない。
手の中には綺麗な宝石が輝いていた。

「これは…?」

『それはソウルジェム。魔力の源であり、魔法少女の証でもある。』

窓際にいつの間にかキュゥべえが座っていた。心に呼びかけるように話しかけてくる。

「私…魔法少女になったの?」

『そうだよ、夏見藍花。それを使って魔法を使えば、その傷なんかあっという間に治っちゃうよ。』

藍花は言われた通りにソウルジェムを傷口に当ててゆく。
傷口がみるみるうちに塞がった。

「お父さん…お母さんは?」

『残念だけど…あのデパートで生き延びたのは君一人だ。』

キュゥべえは首を振る。

「うぅ…」

藍花は顔に手を当て、涙を流した。


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:37:31.82 ID:ySrsKwYoO
しばらくして落ち着いた後、藍花はキュゥべえに問いかける。

「あれは一体、何だったの?」

『あれはワルプルギスの夜。史上最悪の魔女さ。だけど、魔力の無い人間たちにはあれはただの天災に映るだろうね。』

「つまりあれは…その魔女が起こしたものなの?」

『そう。でもそれら魔女を倒す使命が君たち魔法少女にはある。』

藍花はショックを受ける。偶然起きた天災ではなく、魔女によってたくさんの人や家族が殺されたのが分かったからである。

『この辺りにたくさんの絶望が生まれてしまった。このままでは他の魔女による二次災害が発生する。さぁ、君の出番だ!』

藍花はキュゥべえから魔法少女というものについて詳しく教えてもらった。
魔法少女は魔女を倒す為にあることやソウルジェムの扱い方などである。そしてキュゥべえは選ばれた者しか見えないこと…。

藍花はベッドから降りてサンダルを履き点滴を運びながら部屋を出る。

『どこへいくんだい?』

「屋上。」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:40:42.23 ID:ySrsKwYoO
天気は良く病院の屋上は風当たりがいいが、清々しい気分になれない。
屋上の手すりに寄りかかり、変わり果てた街を眺めた。
瓦礫がたくさんのパワーショベル等で撤去されているのが目に映る。

藍花の藍色でストレートの髪が風でなびく。

「私、魔女を倒す…倒し続けるよ。」

『………』

「もう、二度とこの悲劇を生まないように。」

キュゥべえは手すりに上る。

『うん、君ならあのワルプルギスの夜とも渡り合えるかもしれない。』

「ワルプルギスの夜はいつ、どこで出現するの?」

『それは僕にもわからない。彼女は天災そのものだ。大地震や火山の噴火は到底、予知できるものじゃないだろう?』

「………。」

キュゥべえは表情を全く変えぬまま話す。

『もしかしたら、他の魔法少女たちがワルプルギスの夜についての手がかりを知っているかもしれないよ。』


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:45:12.99 ID:ySrsKwYoO
「他の…?」

『そう。まぁ、そのうち魔法少女たちもここにやって来るだろうね。』

「どうして…?」

『魔法少女にとってグリーフシードはソウルジェムの次に大切なものだ。何度も言うようだけど。この街は絶望に溢れていて、魔女たちにとって活動しやすいんだ。その魔女を狙って魔法少女が動くわけさ。』


気がつくと藍花のソウルジェムが、何やら点滅を繰り返していた。

『この反応は魔女だ!』

「…上等じゃないの…魔女への復讐、第一弾って訳ね。」

キュゥべえに教わった通り、ソウルジェムの反応を頼りに魔女を見つけ出す作業に入った。


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:48:02.57 ID:ySrsKwYoO
(近い…!)

たどり着いた先は小学校だった。
藍花の母校でもあり、思い入れがある場所でもある。
今は避難所としてたくさんの人々が居る。故にこのまま野放しにするのは危険すぎる。

足元に小型の懐中電灯があった。この災害時だ、きっと誰かが落としたのだろう。
藍花は懐中電灯をポケットに入れた。

さらに探っていくと、体育館裏に魔女の結界があった。

藍花は衣服を変身させる。
髪の毛に合った、藍色と紫のアニメでやるような衣装だ。

(かっこいい服…)

『覚悟は出来てるかい?』

「うん…。」

藍花とキュゥべえは魔女の結界の中に入った。


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:51:38.50 ID:ySrsKwYoO
魔女の結界の中はお伽話にでも出てくるような世界だった。

数メートルはある巨大な鉛筆や消しゴムといった勉強道具が不規則に散乱している。狂気と混沌に満ちあふれていた。

「何よここ…。」

(さっさと倒して出よう…)

奥に大きな扉があった。引き戸で窓ガラスがある。そこから強いオーラが感じとれる。
その引き戸を開けると、まさに教室そのものだった。

教室といっても体育館以上に広い空間で、机や椅子も自分の背より高い。
まるで自分が小さくなってしまったかのようだ。

『現れた!』

「っ!」

教壇の上に目がたくさんあり、内側から釘がたくさん飛び出したような醜い大きな魔女が居た。


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:53:15.53 ID:ySrsKwYoO
藍花は懐中電灯を取り出し、強烈な光の剣になった。まるでビームサーベルのようだ。
魔女に飛びかかり光の剣で魔女の腕を切り落とす。

切り落とした所から大量の鎖が放出される。

「!?」

鎖は藍花の体を鞭のように叩き付けた。藍花は大きく吹っ飛び、壁にぶつかる。
藍花はしばらく、うつ伏せになった。

魔女は慢心して藍花を見下し笑っていた。

だが、うつ伏せになりながら藍花は力を溜めていた。
藍花は起き上がり溜めて、さらに魔法で増幅させた光線を両手から繰り出す。

「消し飛べ…!」

魔女は悲鳴をあげながら、跡形もなく消滅した。


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:55:52.29 ID:ySrsKwYoO
結界が消え、現実世界の体育館裏に戻る。

『凄いよ藍花!やっぱり僕が見込んだ通りだった。』

「………。」

藍花は魔女が落としたグリーフシードを拾い上げる。
キュゥべえに言われた通り、早速ソウルジェムから汚れを取ろうとした。
ソウルジェムはほとんど濁っておらず、グリーフシードがちょっと穢れを吸っただけで純白になってしまった。

『それにしても、凄いなぁ君の能力は。』

「どういうこと?」

『基本、この手の魔法というものは1からものを作ったり変化させたりすることが多い。だけど君の場合は元からある光のエネルギーを集め増幅させる力が備わっている。1から作る魔法と違って魔力の消耗が少ない。つまり燃費がいいんだ。まぁどの魔法を使うかにもよるけど。』

「魔法少女って…みんな同じ能力じゃないの?」

『違うよ。基本となる力は何を願ったかによって大きく異なるんだ。君は暗い瓦礫の下で強く光を求めただろう?吸光の願いをベースにしたから、君は光を操る魔法少女になったんだ。』

33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 21:58:37.24 ID:ySrsKwYoO
「でも、仮に光の無い所ではどうすれば?」

藍花はキュゥべえに尋ねる。

『確かに光が無ければ、まずいかもしれない。だけど実際、夜でも全く光が無いなんてことはない。どうしても心配ならその光を放つもの…さっき手に入れた懐中電灯のようなを常に持ち歩くといい。』

藍花は小型の懐中電灯を取り出す。

(これが…)

藍花は懐中電灯を大切にしまう。校門を出て、歩道を歩く。

『家に帰るのかい?』

「…帰る場所がない。」

『?』

たとえ家が無事だったとしても、家族がいない。むなしくなるだけだ。
藍花はひたすら、変わり果てた街並みを見て歩いていた。


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:02:58.50 ID:ySrsKwYoO
藍花は駅のホームに結界を張っていた魔女を倒し、グリーフシードを拾う。
キュゥべえは藍花を褒める。

『凄いなぁ。3日でグリーフシードを5つも集めちゃったよ!まぁその分、この街に絶望が湧いてるってことだけど。』

「………。」

藍花にとって魔女を倒すことは家族への復讐でもあり、同時に人間を守る大切な役割でもあった。

キュゥべえは尻尾を振りながらこちらを見る。

『君は無口だね。せっかく言葉という意志の伝達に最高のものがあるのに…。勿体無いじゃないか。』

「ごめん。」

藍花は変身を解き、髪の色と同じ紫色の魔法少女の服から私服へと戻る。

(私、無口だったのね)

ひと息つき魔女探しを始めようとした。



「ちょっと待ちな。」


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:05:23.60 ID:ySrsKwYoO
女の子の声をした誰かに声をかけられる。
振り向くと髪が紅く、ポニーテールの少女が立っていた。口にキャンディの棒をくわえている。

『佐倉杏子!来てたのか!』

「全く、余計な魔法少女を増やしやがって…」

杏子という少女は呆れるようにキュゥべえに言う。

『これが僕の仕事だから仕方ないだろう?』

(このコ…キュゥべえが見えるの?つまり…)

杏子はフーンといった顔つきで藍花を眺め、好戦的に話しかける。

「アンタさぁ、先輩がやって来たんだから挨拶くらいしたら?」

「…申し遅れました。夏見藍花と言います。」

杏子はキャンディをガリッと噛み砕く。

(調子狂うなぁ…こういう馬鹿みたいに素直なタイプ)


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:08:41.46 ID:ySrsKwYoO
「だったら用件を先に言っちゃうか…。アンタ、この街を出て行ってくれない?」

「え?」

藍花は予想もしなかった先輩の要求に驚く。

「もうこの街で充分魔女を狩って、グリーフシードを手に入れただろう?後は先輩の魔法少女に任せるのが筋ってもんだ。」

「でも、ここは…私の生まれ育った街で…。」

「その街をあたしが守ってやろうって言ってんじゃない。」

「そんなに…グリーフシードが欲しいの?」

「はぁ?何当たり前な事言ってんの?」

次の瞬間、藍花のとった思わぬ行動に佐倉杏子はしばらく言葉も出なくなった。

藍花はグリーフシードを5つ杏子に差し出したのだ。

「私が今日まで、この街で集めた未使用のグリーフシードです。これを差し上げますから手を引いて…私に街を守らせてください。」

42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:11:32.40 ID:ySrsKwYoO
杏子は身を引きそうになるほど驚いた。

「これでも不満ですか?」

「ふざけんじゃねぇ!ソウルジェムの次に大切なもんなんだぞ!」

杏子は藍花の胸ぐらを掴み、睨みつける。
藍花の目には迷いがなかった。逆に杏子の目に迷いが生じていた。

「くそっ!」

杏子は藍花を離しあっという間にどこかへ行ってしまった。

『どうしてだろう?彼女にとっても、いい条件だと思ったのに。わけがわからないよ。』

「私も…。」

藍花は5つのグリーフシードを見る。

(どうしてこれを差し出すようなマネをしたんだろう…)


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:14:39.08 ID:ySrsKwYoO
夜遅く、杏子はホテルの一室でお菓子をやけ食いしていた。スナック菓子を次々に口に運んでゆく。

(ったく…調子狂うってレベルじゃねーぞ)

いつの間にかキュゥべえが窓際に座っていた。
杏子はその存在に気付いておりキュゥべえに問いかける。

「おい、何なんだあいつは?」

『夏見藍花は5日前、吸光の願いをベースに契約したばかりの魔法少女さ。光を操る力を持ってるよ。』

「なんでお前と契約したんだ?」

『藍花はワルプルギスの夜にデパートを破壊され家族を殺された。藍花もまたデパートに居て運良く死は免れたけど、瓦礫で生き埋めに等しい状態で死にそうだった。』

「で、お前と契約したわけか。」

杏子はソファーに寝そべり天井を見ながら言う。

『そう。彼女の能力自体がソウルジェムに負担をかけないんだ。だから、穢れも溜まりにくい。』

(だから、グリーフシードを容易くあたしに…)

「サンキュー。もうどっかに行きな。」

キュゥべえはいつの間にか居なくなる。杏子はしばらく、ソファーに寝そべっていた。

(ワルプルギスの夜に両親を…か…)


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:17:13.32 ID:ySrsKwYoO
夜中、藍花は廃屋で野宿をしていた。

(寒い…)

家に帰れば、あったかい毛布にくるまって寝れるだろう。
けど、誰もいない家に帰りたくなかった。

毛布を作り出し、なるべく温まるようにした。

(またあのコが来るかもしれない-)

この廃屋もその気になれば豪華な家に変えれるかもしれない。

だが、この5つのグリーフシードは交渉用として、とっておくべきだと思った。
だから、なるべく魔力は温存したかった。

「見てられねーな。」

藍花が寝ている廃屋に杏子がどら焼きを片手に現れ、藍花を叩き起こす。

「人間を救う魔法少女様が、何で人間以下の生活をしてんだよ。」

「私には…帰る場所がないの。」

46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:20:07.75 ID:ySrsKwYoO
「チッ…」

杏子はどら焼きを一気にもぐもぐと食べる。

「だったら、あたしの所に来いよ。」

杏子は藍花の手を引き、自分が住んでいるホテルへと誘った。

「あの…お昼のことだけど…。」

「それは後にしよう。」

藍花は言いかけたが杏子に止められる。

とうとう杏子が住む、ホテルの一室に連れて来られた。
部屋の中は食料やお菓子が山済みになっている。藍花はそれらを見ると、お腹が鳴ってしまい恥ずかしくなる。

「飯もろくに食ってねーのか。好きなの食えよ。ホラホラ。」

藍花は杏子にお菓子やフルーツ、惣菜など次々と渡される。

藍花はお菓子の袋を開け、もぐもぐと食べた。
急に何かが満たされた気持ちになり藍花は泣き始める。

「おっ…おい、そんなに美味いのか?」

「うん…美味しい…嬉しい。」

藍花はひとりぼっちではなくなった。

47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:23:19.92 ID:ySrsKwYoO
「あの…先輩…。」

「杏子でいい。どうせ年は違わないだろ?」

「じゃあ、杏子ちゃんはどうして私をこんなに優しくしてくれるの?」

最初は藍花を街から追い出すような言い方をしていた。でも、今は違う。
杏子はリンゴをガツガツと食べながら言う。

「キュゥべえから聞いたよ。お前、家族をワルプルギスに殺されたんだよな…あたしも実は家族が居ないんだ。」

「えっ?」

杏子は魔法少女になり、家族を失う経緯を語ってくれた。

「だから、なんか変な親近感が湧いて来たんだよ。」

「………。」

杏子は最初は藍花を街から追い出すような言い方をしていた。結局いざこざが発生するかもしれない。

杏子は食べるのを止め、真剣な眼差しで藍花を見る。

「本題に入ろう。お前はこの街で魔女を倒したい、けど特別グリーフシードが欲しいわけではないんだな?」

「うん…。」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:26:15.42 ID:ySrsKwYoO
「だったら、こういうのはどうだ?あたしがアンタの魔女狩りに協力してやる。だけど、分け前のグリーフシードはあたしが少し多く貰う。その代わり、衣食住を保証してやろう。」

藍花は表情がパッと明るくなる。藍花にとってこの交渉はいいことだらけであった。

「あなたがよければ、喜んで。」

「交渉成立だな。」

藍花は杏子と握手をし、2人で魔女退治をすることになった。
分け前は藍花の魔力の消耗が少ない分、妥当なのかもしれない。

「今までこの集めたグリーフシードは…」

「それはお前が持っとけよ。グリーフシードは自分だけのもの。他人に簡単に渡していいもんじゃねぇ。」

「でも私たち、もう友達だよね?」


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:29:19.16 ID:ySrsKwYoO
「そ、そうだな…。」

杏子は切ない表情をしてベッドに横になり、反対側を向いてしまった。

「早く寝ろ。明日は早い…グスッ。」

「うん。」

藍花も隣のベッドに寝る。野宿と違ってとても寝心地が良く、すぐにスースーといびきをかいて寝てしまった。

夜中、杏子はあまり寝付けないでいた。明日からペアで戦うのが楽しみだからかもしれない。

「お父さん…お母さん…」

藍花はベッドのシーツを掴みながら寝言を言う。

「………。」

杏子は藍花の崩れかけた布団をかけ直してやった。


翌日からペアで魔女を退治する事になった。


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:33:57.75 ID:ySrsKwYoO
川沿いで魔女の手下である遣い魔の結界を発見し、倒そうとし、変身した藍花を杏子が止める。

「おい、この魔力からすると遣い魔だぜ?倒すのは感心しないなぁ。」

「どうして?ただでさえ、街の人は弱ってるのに…遣い魔とて野放しに出来ないよ。」

「まさか…アンタもあいつみたいに正義の味方を気取るタイプ?」

「気取っていない…私は魔女に復讐するの。その魔女になりかねない遣い魔は倒さないといけない。」

「じゃあ、遣い魔が成長するまで待ってその魔女を倒せばいいんだよ。グリーフシードも落とす…いくらでも復讐も出来る。一石二鳥じゃん。」

杏子は藍花を煽るように言う。藍花はカッとなりとうとう杏子に掴みかかる。

「へぇ、あたしと一戦交えようっていうの?上等じゃない。」

「違うの…ついカッとなって。」

藍花は杏子を放し謝る。しかし杏子はソウルジェムを取り出し変身する。

「やってやろうじゃないの。」


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:36:14.54 ID:ySrsKwYoO
杏子が変身した後の服は紅い髪の色にあった紅い服だ。

「覚悟は出来たかい?」

「ええ…。」

杏子は大きな槍を持ち、構える。藍花は懐中電灯を取り出し構えた。

「それが武器!?」

杏子は笑うが、藍花がスイッチを入れ強烈な光の剣に変わるのを見ると笑うのを止めた。

今日は天気が良く晴れ渡っている。

(確かコイツは光を操る…まぁちょうどいいハンデか)

杏子は高速で槍を振り回し、藍花に強襲する。

藍花は光の剣で振り払った。

杏子の長い槍が2つに折れるが、ヌンチャクのように分裂し蛇のように自在に動く。

藍花の手元をヌンチャクで攻撃し光の剣を叩き落とす。
さらに、鳩尾を思い切り槍の反対側で突き飛ばす。


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:39:52.04 ID:ySrsKwYoO
「ぐはっ…!」

藍花は痛みとショックで倒れ込む。
杏子の槍が元の形に戻る。

「なんだ、この程度か?ガッカリだよ。」

藍花は太陽に向け手をかざす。

「光の速度を…かわせる?」

「まさかっ…」

杏子が気付いたときには遅かった。溜めに溜めた光による光線が杏子に降り注ぐ。
光線は巨大な柱のように天まで貫いた。

「くっ…やるな。」

杏子はボロボロになって現れ、仰向けに倒れ込んだ。藍花も急所をやられ、動けずにいた。

しばらく、2人で仰向けになり青空を眺める。
お互いどこか、清々しい気分になっていた。


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:42:35.23 ID:ySrsKwYoO
「藍花…最後の一撃、手加減しただろ。」

「うん…杏子ちゃんだって…刃で私を貫かなかった。」

「せっかくできた友達を貫けるわけねーじゃん…」

杏子はフンと笑い、語りかける。

「ホントのこと言うとな…藍花の力を試したかったんだ。だから挑発した。」

「え?」

「魔女との戦いにおいてパートナーの能力くらい把握しておきたいもんだろ?」

「それで、どう?私のチカラ…。」

「まだまだだな…。能力自身は申し分ないが、イマイチ扱いきれてない。まぁそこんとこは、あたしがアドバイスしてやるよ。」

遣い魔も2人の戦闘を嗅ぎ付け、とっくに逃げ去ってしまった。


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:46:56.49 ID:ySrsKwYoO
杏子と協力して魔女退治を始めてから20日近くが過ぎようとしていた。
藍花は不思議なことに魔女を倒すのが楽しくなってきたことだった。
2人で協力し戦うことで安全に魔女を倒せる。
鏡の魔女との戦闘で藍花の能力を反射されたときは危うかったが、なんとか杏子が倒してくれた。

杏子はソウルジェムで魔女の位置を探索しようとするが、反応が無い。

「魔女の出現率も減ってきたなぁ。流石に狩りすぎたか。」

「でもほら…街に希望が戻って来たよ。」

人々は街の復旧に力を入れて頑張っていた。人間は元より立ち直る力を持っている。

「そういえば最近、キュゥべえを見ないね。」

「他の街で、契約の押し売りでもしてんじゃねえの?」


『僕を呼んだかい?』


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:49:54.67 ID:ySrsKwYoO
キュゥべえが物陰からひょこっと顔を出す。杏子は呆れるように言う。

「相変わらず神出鬼没だな…お前は。」

『君たちが僕を必要としているなら、僕はいつでも来るよ。』

「別に必要となんかしてねーよ。」

『そう?藍花は?』

「じゃあ…ワルプルギスの夜を詳しく知ってそうな魔法少女を知らない?」

「藍花!?」

キュゥべえは少し間を置いて言う。

『うーん…見滝原にイレギュラーの魔法少女が居るなぁ。彼女なら何か知っているかもしれないよ。』

「見滝原…巴マミか!?」

杏子は顔をしかませる。

『違うよ。確かにそこには巴マミも居るけど彼女とは対立している。ま、行ってみればわかると思うよ。』

藍花はその見滝原という場所に興味をそそられた。杏子もそこを知っているような素振りを見せた。


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:52:42.30 ID:ySrsKwYoO
夜、杏子とホテルでくつろいでいた。
杏子は相変わらず食料を口に入れていく。
藍花は地図を開いて見ていた。

「杏子ちゃん、私…見滝原に行ってみたい。」

テレビを見ながら山積みのドーナツを食べていた杏子は驚く。

「はぁ?アイツの言うことを鵜呑みにすんのかよ?」

「行ってみるだけ。何も情報が無かったらすぐに帰って来る。」

杏子は再びテレビの方を向きながら問いかける。

「それは勝手だけどさぁ…どうすんの、この街?」

「杏子ちゃん…私が見滝原に行ってる間、街を守ってくれるかな?」

「まぁいいけどさ…早く帰って来るんだぞ?」

「うん…ありがとう!」

嬉しそうな藍花を見るが、杏子は、あまりいい気分になれなかった。
藍花は、早速旅行の準備をして明日の出発に備えた

73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 22:55:49.72 ID:3TA5dJRK0
ほむら「はっはっはっはっ……」タタタタ

ほむらが暗闇の中を走っていた。

ほむら「はっはっ…………うぐッ!?」ズザッ

ほむらは転んでしまった。

ほむら「……ちっ」

ほむらは膝をすりむいてしまった。
血が出ていた。

78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:00:18.12 ID:ySrsKwYoO
次の日、杏子は電車で旅立つ藍花を駅まで見送る。

「じゃ、また会おうぜ。」

杏子は格好付けてクールに別れを告げる。しかし、藍花に抱き付きつかれて台無しになる。

「私、杏子ちゃんが居なかったらずっと孤独だったと思う…今までありがとう。」

「…そ…それはこっちの台詞だバカ野郎。」

杏子は必死に涙をこらえた。

藍花は手を振りながら電車に乗る。

藍花は電車を何度も乗り継ぎ、何時間もかけて見滝原の駅に到着する。
着いたときには、夕日がさしかかっていた。


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:01:43.06 ID:ySrsKwYoO
(綺麗な街…)

色々な場所から希望が伝わって来る。ここの魔法少女も魔女退治だけではなく、遣い魔を倒すのにも頑張っているのが伺える。

取りあえず藍花は杏子に見滝原に着いたとメールを送信しておいた。

(キュゥべえが言っていた魔法少女はどこだろう?)

手っ取り早く魔法少女に会うには、魔女や遣い魔の結界で合流するしかないだろう。
だが、この街でそう簡単に魔女が現れるだろうか。

「…!」

藍花のソウルジェムが思いのほか早速、反応する。この反応の大きさから推測すると、おそらく魔女だ。
藍花はソウルジェムを頼りに魔女の居る結界を探し出す。

街角に結界を発見した。


82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:02:28.72 ID:ySrsKwYoO
(あった…!)

藍花は変身して結界の中に入り込む。

結界の中は相変わらず狂気に満ちていた。
大量の毒々しい薬品が並び魔女の手下が飛び跳ねている。

「誰…?」

少し進むと、大きなリボンで束縛された魔法少女が居た。黒髪でヘアバンドをしており、長い髪をしている。

「貴方…私を解放して…!」

切羽詰まった雰囲気で言われ藍花は戸惑う。

「手遅れになる前に早く!」

凄まじい気迫で怒鳴られ藍花は光の剣をしなる鞭のように操りリボンをバラバラにする。

その瞬間、彼女はあっという間に消えた。

「!?」

彼女が消えたかと思うと、奥の方から爆発音が何度もする。
するといきなり結界が無くなり、先ほどの魔法少女を含め4人の女の子が現れる。そして、キュゥべえが居た。


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:03:15.58 ID:ySrsKwYoO
『藍花!君も来てたんだね!』

黒髪の少女はキュゥべえを無視して呆然としている金髪の魔法少女に話しかける。

「命拾いしたわね…巴マミ。このコが結界に入って来なかったら、ソウルジェムごと頭を食いちぎられていたわ…。」

「…助けてくれたの?」

「そうよ…。」

藍花は現状の把握を理解出来ずにいた。
黒髪の魔法少女は髪の毛をサラッと自分でなびかせ、藍花の目の前にやって来る。

「少し、私の家まで来てくれないかしら?」

「いいけど…。」

黒髪の少女は、先導して藍花を案内する。
他の3人の少女も気になったがキュゥべえが言っていたイレギュラーというのは、おそらく目の前の少女だろう。


84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:04:11.06 ID:ySrsKwYoO
「すみません…名前を聞いてもいいかな?」

「暁美ほむら。あなたは?」

「夏見藍花。よろしく。」

街を歩き、人気のない住宅街に辿り着く。その一角に彼女の家があった。

家の中はとても広く、頭上には巨大な振り子のようなものが動いており壁には奇妙な絵画がたくさん飾られていた。

ほむらは椅子に座り鋭い目つきで問いかけてくる。

「あなた…何者?」

「夏見藍花…さっき名前言ったよね…。」

「名前とか年齢を聞いているのではないわ…。あなたが、どう内容で契約でし、どういった経緯でこの街に来たか知りたい。」

ほむらは藍花にかなり強い興味を示していた。
藍花は不安になりながらも全ての成り行きを語らう。ほむらは真剣にそれを聞いていた。


85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:05:31.20 ID:ySrsKwYoO
「なるほど…ワルプルギスの夜の手がかりを探しに来たというわけね…。」

「うん…ワルプルギスの夜について、何か知ってるかな?」

ほむらの目つきがさらに鋭くなる。

「ええ、しばらくしたらこの街にワルプルギスの夜が現れるわ。」

「それ…本当…?」

「本当よ。だから、あなたが奴を倒すのに協力してくれると頼もしいわ。」

「勿論、協力するよ!一緒に倒そう!」

「ありがとう。」

ほむらはあくまで冷静だった。ほとんど表情を変えない。

「どうしてほむらちゃんは、マミさんたちと対立してるの?」

「これ以上、新しい魔法少女を生むべきではないの…でも巴マミは新しい魔法少女を生むのを促進している。」


86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:06:57.52 ID:ySrsKwYoO
「確かに、グリーフシードが手に入りづらくなるけど…それは個々の自由なんじゃない?」

「そういう問題じゃないの。」

ほむらは髪の毛を手でサラッとさせた後、言う。

「キュゥべえが隠している真実をあなたに伝えてもいいかしら?この事実を知って絶望し、他の魔法少女を殺す奴までいたわ。」

(それほどのことをキュゥべえが隠している?)

「ええ、知りたい。何も知らずに居るのは嫌だもの。」

「そう…じゃあ、真実を話すわ。」

ほむらは真実を語っていく。
ソウルジェムが自分の魂だということも、ソウルジェムの穢れが最大まで溜まるとグリーフシードとなり魔女として生まれ変わることも。

「確かに、うまく出来すぎていると思ったけど…まさか…。」

藍花はショックを受けた。自分の魂がソウルジェムに変えられたり、魔女になるなどといった理由ではない。
ずっと魔法少女として魔女に対し復讐していたつもりだったが、それが同じ元は魔法少女に対して行っていたものだったからだ。

「どう?真実を聞いて…」

87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:08:17.20 ID:ySrsKwYoO
「ショックだけど…今更驚きもない。私はあの時…一度死んでいたもの。」

藍花は強がりを見せるが、手が震えていた。

「そう…それを聞いて安心したわ。」

ケータイのコネクトの着信音が鳴る。杏子からだ。

「ちょっといいかな…」

藍花は杏子と連絡をとる。

『おい藍花、ワルプルギスの夜の手がかりは見つかったのか?』

「うん…どうやら、この見滝原に現れるみたいなの。」

『マジかよ…あたしもそっち行っていいか?』


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:10:03.86 ID:ySrsKwYoO
「でも…」

ほむらは話している間、ずっとこちらを見ていた。藍花は少し気まずい。

『なんかこっちの街で新しい魔法少女が出来ちゃってさ…ここはそいつに任せればいい。』

「わかった…。じゃあこっち来るんだね。」

藍花がケータイをしまうと、ほむらは問いかけてくる。

「お友達?」

「うん、佐倉杏子ちゃんって言って…とても強い魔法少女なの。この街に来るみたい。」

ほむらは少しだけハッとした表情を見せるがすぐに冷静になる。

「そう…所であなた、コネクト好きなの?」

「うん、好きだよ。」

「私も好きよ…。」


91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:12:42.52 ID:ySrsKwYoO
夜中、藍花はほむらとチェスをやっていた。
藍花がそれほど強くないのもあったが、ほむらは何度も勝つ。

「ワルプルギスの夜を防ぐ…それと同時に協力して欲しい事があるの。」

「何?」

「美樹さやかを監視して、魔法少女にならないようにして欲しい。」

藍花は夕方のことを思い出す。

「あの…マミさんと一緒に居た」

「そう、青髪の娘。鹿目まどかは私が監視する。」

「わかった。けど条件があるの…。」

「…可能な限りなら構わないわ。」

「ほむらちゃんは一体、何者なの?教えて欲しい。」

「………。」

藍花は真剣にほむらをじっと見る。ほむらとしばらく見つめ合う。

「あなたは…魔法少女の事を誰よりも知っていたり、この街でワルプルギスの夜が出現することすら知っている。私にとって不思議で仕方ない。」

ほむらは髪の毛を手でサラッとした後に言う。

「あなたなら、理解して貰えそうね。」

93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:14:53.57 ID:ySrsKwYoO
ほむらは藍花に自分の全てを話した。そしてほむらに架せられた運命に同情する。

「…私は親友だった人を一度も守れず、違う時間軸をずっとさまよってるの…笑えるでしょ?」

ほむらは自虐する。チェスを動かそうとしていた手が震えていた。

「うん、笑えるね。」

藍花は、ほむらを侮辱するような発言をした。当然ほむらは怒ったような表情をする。

「負けてはリセットの繰り返し…まるでゲームみたい。」

この言葉がとうとう理性を破った。ほむらは思い切り藍花の頬をひっぱたく。
ほむらは声まで震わせる。

「私が…どういう気持ちで繰り返してきたか…あなたにはわからないの!?」

「わかって欲しいなら、どうして全て、一人で背負い込むの?」

藍花はほむらの胸ぐらを掴む。ほむらの顔が次第に崩れていき、泣き始めた。


97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:17:14.41 ID:ySrsKwYoO
「わかってくれても…みんなあいつにやられて、死んでいくの。そんなの辛いだけじゃない…。」

藍花はほむらを放す。ほむらは床にぺたんと座り込み泣いていた。

「大丈夫…次は絶対勝てる。」

「どうしてそんな事が言えるの?」

「今回は私がいる。今までとは違って…。私にとっても絶対に負けられない相手なの。」

「藍花…!」

「チェックメイト」

次の日、藍花はほむらと約束した通り美樹さやかを監視することにした。
といっても日中は学校におり、ほむらの目の届く範囲にいる為暇だった。

藍花は学校の屋上の一般人は目の届かない所で、生徒たちが下校するまで日光浴をしていた。

「おいおい、こんな所に居たのかよ!探したじゃん。」

杏子がありったけの鯛焼きを持って藍花の元に姿を現した。


98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:19:15.31 ID:ySrsKwYoO
「杏子ちゃん…来てたのね!」

藍花は立ち上がって杏子の手を握る。杏子は少し照れくさくなり、目をそらす。

「それはそうと、どうして学校なんかに居るんだ?」

「それはね…。」

杏子にほむらのことを話した。杏子は鯛焼きをモグモグ食べながら聞いていた。

「フーン、それでさやかって奴を見張ってるのか。確かに余計な魔法少女が増えると困るしな。」

藍花は杏子に魔法少女の真実を伝えるかどうか悩んだが、魔法少女として真実を知る権利があると思った。

「そうじゃないの…!」

103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:24:24.98 ID:ySrsKwYoO
「なんだって…!?」

杏子はショックを受け、鯛焼きが入った袋を落とす。
すると暁美ほむらが屋上にやって来て、2人の前に現れた。

「ほむらちゃん…。」

ほむらは杏子を無視して、藍花に話しかける。

「巴マミとは昨夜…何とか話はつけたわ。彼女もワルプルギスの夜との戦いに協力してくれるそうよ。」

杏子はほむらに怒鳴りつけるように問いかける。

「おい!お前、ソウルジェムが魔女を生むって本当なのか?」

「本当よ…。藍花、杏子に話したのね。」

「うん…。」

「でも、巴マミには絶対に言わないで。さやかとまどかにも…。」

「どうして?」

「以前、この事実を知った別世界の巴マミに殺されかけたの。」

ほむらは杏子の方を向く。藍花は一瞬、ほむらが切ない目をしたのを見逃さなかった。


104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:26:11.39 ID:ySrsKwYoO
「佐倉杏子…あなたはワルプルギスの夜を倒すのに協力してくれる?」

「いいけど…藍花の為だかんな。お前の為じゃねぇ。そこんとこ、勘違いすんなよ。」

「ありがとう…。」

ほむらは杏子の手を取り強引に握手をした。彼女の中で、何かが変わりつつあった。

ワルプルギスの夜を倒すのに、また一つ希望が湧いてくる。
そして全てがうまくいくと思っていた。

「ほむらちゃん!」

まどかが、泣きながら血相を変えてほむらのところへやって来てほむらに抱き付く。

「まどか…?」

「マミさんが…!死んでいるの!」

鹿目まどかの言葉に3人は愕然とした。

106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:30:13.14 ID:ySrsKwYoO
まどかが言うには、登校して来たものの巴マミが居ないので不安に思い、巴マミの家に訪れたのだという。

4人で、巴マミの暮らすマンションへ訪れる。
マミの部屋で、さやかが泣きながらマミの遺体に寄り添っていた。

マミのすぐそばにあるソウルジェムは完全に砕かれていた。

「これは、どうみても自殺ね…。」

ほむらは、あくまで冷静に言う。さやかは泣き叫びながら問いかける。

「自殺?なんでマミさんが自殺なんかしないといけないんだ!」

「考えられるのは一つね…魔法少女の運命を知って絶望した…。」

ほむらは一瞬、藍花を見る。藍花は否定した。

「私は…何もしてないよ?ずっと、ほむらちゃんの家に居たし…。」

「まだ何も言ってないわ…。」

杏子はほむらを指差す。

「さっき…昨夜、巴マミの家に行ってきたと言ったよな。お前じゃねぇのか?」

116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:38:00.51 ID:ySrsKwYoO
ほむらと、さやかは唖然とする。

「私はワルプルギスの夜を倒す為の交渉をしただけ…仮にそうだとしても巴マミが真実を受け入れられない限り、いずれはこうなる運命だった。」

「やっぱりお前だったのか?」

「さやかちゃん!やめて!」

ほむらに飛びかかろうとするさやかを、まどかが止める。

「とにかく、私はこの件に関しては何も知らないわ。警察沙汰になる前に死体を処分してあげてもいいけど…。」

「てめぇ!」

ほむらは、さやかの延髄を叩き気絶させた。

「冷静さを欠いた人間は、出て行くべきよ。」

「こんなの…冷静でいられる方がおかしいよ!」

ここに居合わせた者は皆、疑心暗鬼になっていた。


119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:40:48.72 ID:ySrsKwYoO
巴マミの謎の自殺…。

藍花にとって、ほむらやさやか、まどかとの関係にヒビが入った気がしてならなかった。
藍花は杏子が手配したホテルの部屋で、ボーっとしていた。
杏子はせんべいをバリバリとうるさいほど音を立てて噛み砕いている。

「杏子ちゃん…私たち、魔女になっちゃうんだよね?」

「なんだ?さっきの事か?」

「もし私が魔女になっちゃったら、遠慮なく倒していいよ。」

杏子は立ち上がり、藍花を叱り飛ばす。

「ふざけたこと言うんじゃねえ!あたしたちは魔女なんかにならねぇ!ずっと魔法少女のままだ!」

『ずっと魔法少女でいられるコは凄く稀だけどね。』

122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:43:48.63 ID:ySrsKwYoO
杏子は槍を窓際に居るキュゥべえに突き付ける。

「誰が入れと言った?」

『それにしても君たち人間は面白い生き物だね。あの場面でどう考えても自殺だとわかっているのに他者を疑い出す。』

「キュゥべえ…あなたの仕業なの?」

藍花はキュゥべえに問いかけた。

『僕の仕業って…僕は巴マミに真実を話しただけだよ。マミは強かったから、まさか自殺するなんて思わなかった。』

「おめーの仕業じゃねぇかよ」

杏子はキュゥべえを睨み付ける。

『前々から思っていたけど、ここまで文明を発展させておきながら、人間の根本的な精神はまるで進化してない。どうしてなのかな…。』


123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:46:10.59 ID:ySrsKwYoO
藍花は下を向きながら呟く。

「キュゥべえ…すぐに出て行って。でないと貴方を殺すわ。」

『どうして藍花が怒る必要があるんだい?今回の原因は巴マミが-』

藍花は手のひらをキュゥべえに向け、巨大な光線を放った。
キュゥべえと共に窓側の壁が跡形もなく消滅した。

「…ついカッとなった。」

藍花は魔法で壁を直し、椅子に座る。

「カッとなったってレベルかよ…ま、あたしも少しすっきりしたよ。」

藍花はケータイでほむらに連絡をとる。魔法で内容が杏子にも伝わるようにした。

「ほむらちゃん…?マミさんに真実を言ったのはキュゥべえだったの。」

『始めからわかっていたわ。』


130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:50:26.71 ID:ySrsKwYoO
「じゃあ、どうしてあの場で言わなかったの?」

『仮に私があの場で言っても、混乱が増すだけよ…。』

「…キュゥべえはどうしてマミさんに今更、真実を言ったの?」

『私たちにワルプルギスの夜を倒させないようにする為に自殺を促した…。まどかは契約すれば最強の魔法少女になる。奴はまどかと契約をしたがっているわ。』

「私たちの敵なのね…。」

『そう…あなた達も気を付けて。見つけたら始末しても構わない。』

「藍花…ちょっと貸してくれ。」

杏子は藍花のケータイを借りてほむらと連絡をとる。

「ほむら!あのとき疑ったりして悪かった…!」

『あなたのそういう潔い所…嫌いじゃないわ。』

「今度、詫びに差し入れ持っていくからな。」

『ええ…楽しみにしてるわ。』


ほむらとの連絡が終わった。

(鹿目まどか…何者なの?)

132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:53:47.45 ID:ySrsKwYoO
ワルプルギスの夜が来るまで残り2週間を切った。

藍花は引き続き、犯人を割り出す刑事のようにさやかを見張っていた。
ほむらが言うには友達のさやかが魔法少女になることにより、まどかもさらに魔法少女になることを強いるためらしい。

彼女は毎日のように病院へ行き上条恭介という男の子のお見舞いをしている。

見滝原を一望出来るタワーから魔法の望遠鏡でさやかを観察していた。
藍花の隣にいる呆れて杏子は人事のように言う。

「ご苦労なこった…惚れた男の為とはいえ。」

「おそらく彼女が契約するとすれば、あの上条の為ね。」

「はぁ?他人の為に魔法少女になるっていうのかよ。なおさら阻止しないとな。」

杏子は強く反応する。杏子も自分以外の人の為に契約をして全てを失った身だった。


134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:55:06.78 ID:ySrsKwYoO
気がつけばキュゥべえがいつの間にか恭介の部屋の窓に居た。

「まずい…!現れた!」

藍花はタワーの窓ガラスを割り空中へ飛び出した。

さやかは屋上でキュゥべえと語らう。

「キュゥべえ…恭介の体を治して!」

『それが君の願…』

藍花はキュゥべえに向けてレーザーを撃ちはなった。キュゥべえは再び跡形も無く消し飛び、飛来して来た藍花は屋上に着地する。

「ちょっと…何やってるの!?」

「あなたも魂を抜かれて、魔女になりたいの?」

「でも…こうしないと、恭介が…!」

さやかは泣き始める。
魔女になると知っていながら契約するなんて、それほど彼が好きなのだろう。

「じゃあ、私が彼を治す。」

「え?」


136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:56:46.69 ID:ySrsKwYoO
藍花は恭介が居る病棟に行き、さやかと一緒に病室へ訪れた。

恭介の手は血まみれで、泣いていた。辺りに音楽再生プレイヤーが散乱していた。

「さやか…そのコは?」

「えと…このコは…。」

藍花は一瞬にして恭介の延髄を叩き、気絶させた。

「…あんた!」

「一般人に魔法少女の事は知られたくない。今のうちに治すわ。」


藍花は真っ白なソウルジェムを意識を失っている恭介に向ける。しばらく眩しいほどの光が病室を覆った。

140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/15(日) 23:58:21.37 ID:ySrsKwYoO
光が無くなる頃には藍花のソウルジェムは、かなり穢れが溜まってしまった。

「あんた…大丈夫なの?」

「大丈夫。」

グリーフシードを使い、ソウルジェムから穢れを取り純白に戻す。グリーフシードを丸々一個使ってしまった。

「恭介は治ったの?」

「ええ、起きた頃にはわかるわ…これで契約する必要が無くなったわね。」

「ありがとう…。」

藍花は泣き崩れたさやかに告げる。

「借りが出来たなんて思わなくていい。あなたとキュゥべえを契約させない…それが私の役割だから。」

「どういうこと?」

さやかは顔をあげると、藍花は既に居なかった。


143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:00:23.75 ID:DpXwUMVYO
ほむらが予告したワルプルギスの夜が出現する日数まで1週間を切った。
ワルプルギスの夜との戦いが近いのもあるせいか、皆緊張していた。

藍花と杏子は、ほむらの家で作戦を練っていた。

「奴が現れるのはここ…。」

ほむらは地図の川岸を指差す。

「ほむらちゃんは今まで戦ってきて、ワルプルギスの弱点みたいなのはわからない?」

「奴に弱点は存在しない…出来るだけの火力で、攻め倒すしかない。」

『君たちでは彼女を倒すのは難しいだろうね。』

キュゥべえが影から現れる、杏子は槍を突き付ける。


「どの面下げてやって来やがった。」


146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:02:24.33 ID:DpXwUMVYO
『ほむら、なぜ鹿目まどかが膨大な因果の量を背負い込んでしまったのかわかったよ。』

キュゥべえは杏子を無視して語る。
ほむらが並行世界から因果の糸を束ねまどかを最強にしてしまったことなど…。

『お手柄だよほむら。君がまどかを最強の魔女に育てあげたんだ!』

キュゥべえはさらに藍花を見る。

『夏見藍花…不思議なことに君もまた、因果の量が多いんだ。まどか程ではないけどね。』

「どういうこと?」

藍花はキュゥべえに問いかける。

『ほむらが時間軸を操作することによって、少しずつワルプルギスの夜が強くなってる可能性があるんだ。ほむらが時間軸を操作しなかったら、藍花は普通の人生を送っていたのかもしれない。』


147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:04:10.00 ID:DpXwUMVYO
3人はキュゥべえの言葉に驚愕した。杏子はさらに、槍の刃を近づける。

「どういうことだ?おい?」

『まだわからないかな?
暁美ほむらが時空を繰り返し遡ると同時に、夏見藍花という存在を巻き込んでしまったんだ。因果が大きいのも納得がいく。』

「確かに…別の世界に藍花は魔法少女として居なかったわ。」

『ほむらがワルプルギスまで強くしてそれだけ天災の度合いが強くなった…。』

「キュゥべえ…結局何が言いたいの?」

藍花は声を震わせる。

『君の家族が死んだのは、暁美ほむらがワルプルギスの夜を因果の影響で強くしてしまったからなんだ。』

157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:12:30.53 ID:DpXwUMVYO
ほむらの部屋という空間が静まり返る。

『僕にとっては、因果の強いコと契約出来てお手柄と言うべきかな。』

キュゥべえは3人の殺気を感じてどこかへ行ってしまう。

藍花とほむらは顔をさげて暗い表情をしていた。
杏子は冷や汗をかき、2人を励ます。

「おい、お前ら…あいつの言うことを信じるのか?あたしたちの仲を引き裂く罠に決まってる。」

「おそらく本当よ…。まどかが強い因果を持っているのも、また事実…。」

ほむらは立ち上がり藍花の目の前に歩いて行き、跪く。

「ごめんなさい…私は取り返しのつかないことを…。」

藍花はニッコリと笑ってみせる。

「ほむらちゃんに罪は無いよ…。それにもしかしたら、元々いろんな世界でワルプルギスの夜に殺されていたかもしれないし。私…ほむらちゃんに逢えて本当に良かったと思ってるし。」

「藍花…!」

ほむらは藍花に抱き付く。
「私…もう繰り返さない!別の世界では、あなたにもう逢えないかもしれない!そんなの…。」

杏子も、貰い泣きをしていた。


160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:17:31.89 ID:DpXwUMVYO
とうとうこのときがやって来てしまった。
3人はワルプルギスの夜の出現位置である川岸で待機していた。

スーパーセルの予兆が現れ、見滝原の住人には避難警告が出された。街には人がおらず、思う存分闘える。

ほむらは髪をなびかせる。

「後戻りは出来ない…ここで終わらせましょう。」

「ハナからそのつもりだ。」

杏子は槍を取り出し、地面に叩きつける。

「もし勝ったら、お祝いに皆で美味しいケーキ食べよう。凄く大きいの。」

「おっ、いいなそれ。」

藍花の提案に杏子ははしゃぐ。ほむらはいつの間にか微笑んでいた。


163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:21:27.18 ID:DpXwUMVYO
「私が今まで貯めたグリーフシードを渡しておくわ。」

藍花はほむらと杏子にグリーフシードをそれぞれ3つ渡す。

「藍花…」

「大丈夫…私の分もあるから。」

藍花はグリーフシードをさらに3つほど見せる。これで魔力の消耗を気にせず戦える。


川から濃い霧が溢れかえる。
ワルプルギスの生んだ手下たちがパレードを開いているかのように行進してゆく。

「借りを返しに来たよ…。」

遥か上空からワルプルギスの夜が襲来してきた。
ドレスを着た人形を逆さにしたような姿で頭には大きな歯車がある。

いつの間にか、ほむらの周りにロケットランチャーが無数に現れる。

「行くぞ!藍花!」

杏子と藍花はワルプルギスの夜に向かって飛んだ。


168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:24:55.00 ID:DpXwUMVYO
ほむらの砲撃でワルプルギスの夜が煙で見えなくなるが、無傷で怪しく笑いながら現れる。
杏子はビルを伝い、槍をワルプルギスの夜並みに巨大化させ思い切り振り下ろす。
ワルプルギスの夜はそれを容易く弾き返した。

ほむらは爆発物の詰まったトラックを操りぶつけて爆発させる。

藍花は光を溜め渾身の光線を放つ。だが、ワルプルギスの夜の前でかき消される。さらに無数の光の弾をガトリングのように浴びせる。

ほむらは迫撃砲を撃ち続け、攻撃の手を休めない。杏子の槍も一切受け付けなかった。

彼女に対して、どの攻撃も『無力』であった。

ワルプルギスの夜は周りのビルを魔力で持ち上げ、これでもかというほど藍花に投げつけて来る。

藍花を庇い、ビルを全て杏子が槍で切り裂き、受け流す。


174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:28:28.12 ID:DpXwUMVYO
「ほむらちゃん!」

3人は顔を見合わせアイコンタクトを取り、一時的に戦略的撤退をした。

ほむらと手を繋ぎほむらは周りの時間を止めた。
止まった時間の中で、話し合いをする。杏子はビルの断片で流血した血を拭う。

「まさか…全く効かないとはな。少しショックだな。」

「…理不尽極まりないわね。」

藍花は頭の中に一つ仮定が浮かび上がる。

「ワルプルギスの夜を覆う、あの七色の光…あれ自身が結界じゃないのかしら?」

「え?」

「魔女である以上、結界も張れるはず。確かに身を隠す必要ないとはいえ身を守る必要はあるはず…。」

杏子も一つ思った事を述べる。

「あいつもほむらと同じ能力を使えると思う?」


181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:32:51.50 ID:DpXwUMVYO
ほむらは驚く。杏子は周りの物体を槍で突き刺すが、制止した時間の物は壊せなかった。

「ほら、時間が止まった物は硬いだろ?あいつも自分の結界の時間を止めて攻撃を無力化してじゃねえか?。」

そうなるとまさに無敵そのものだ。どんな攻撃も通用するはずが無い。

「確かに…奴が魔女の集合体であるという説もある。その可能性は考えられるわね…今まで気付かなかった。」

「独りで戦うより、ずっと希望があるでしょ?」

「そうね…。」

ほむらはニッコリと笑った。


188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:36:47.80 ID:DpXwUMVYO
杏子は槍を振り回しながら考える。

「でも問題は奴の結界と、時間防壁をどうするかなんだよなぁ…。」

「結界なら、私がなんとかする。」

「私は時間防壁を無力化するわ。」

藍花が言った後、ほむらが言った。
「じゃあ、あたしは今まで試したことの無い最高の一撃をお見舞いしてやろうじゃないの。」

杏子は髪を解き、祈りを捧げる体勢に入った。

ほむらは盾を構える。

「じゃあ…戻すわ。」

制止した時間が元に戻り、ワルプルギスの夜が動き出す。

魔法の鞭を飛ばしてきて、3人は大きく吹っ飛んだ。

196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:45:19.21 ID:DpXwUMVYO
「私が引きつける。ほむらちゃんは先に防壁を!」

藍花の魔法でワルプルギスの夜の下からカラフルに光るたくさんのスポットライトが現れた。
さらに頭上には、大きなミラーボールを召喚し辺りを盛り上げる。

ワルプルギスの夜は嬉しそうに回転しながら、自分の踊りに酔いしれていた。

その隙に、ワルプルギスの手前までほむらは移動する。

(杏子の言う通り…コイツの周りだけ時間が止まっている)

ほむらはワルプルギスの夜の周りの時間を操り、元通り進行させた。
ワルプルギスの夜それに気付いておらず、夢中になって踊り続けていた。

藍花は魔力を使い果たす程のエネルギーでワルプルギスの夜に向けて虹色に光る大きな光線を浴びせる。

結界も所詮は魔力で生まれた防壁。同等の魔力でもってすれば容易く崩れる。

ワルプルギスの夜の結界が弾けるように消滅した。


200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:48:26.33 ID:DpXwUMVYO
『!?』

ようやく異変を察知したようで踊るのを止めるが、もう遅かった。

「すまねぇな…てめぇは終わりだ。」

杏子の能力で天から凄まじいスピードで轟音を放ちながら巨大な槍がワルプルギスの夜をめがけて降って来る。

杏子の槍は歯車ごと彼女の全身を貫いた。

ワルプルギスの夜は断末魔の悲鳴をあげながら少しずつ縦に回転し、壊れかけた歯車が下になろうとする。

「…まだ生きてる!」

「いえ…終わりよ。」

ほむらは起爆スイッチを押す。
ほむらは、彼女の歯車にありったけの爆薬を設置していたのだ。

街が消し飛びそうな勢いで凄まじい爆発が起こった。

206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:52:46.05 ID:DpXwUMVYO
「ほむらちゃん、みんな!」

まどかが走ってやって来る。ほむらは起き上がり、抱きしめ合う。

「まどか…終わったよ。何もかも。」

2人はしばらく泣きながら抱きしめ合っていた。

「藍花、行くか!」

「うん!」

杏子に手を引かれ藍花は走り出した。

end

211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 00:55:51.77 ID:DpXwUMVYO
まどかは皆に呼びかける。

「ちょっと待って!」

「どうしたのまどか…?」

ほむらは尋ねるがまどかの隣にはすでにキュゥべえが居た。

「私の願い…見つけたの!それは、VIPのキモオタたちを全て消し去ること!」

まどかは変身し光の矢を放った。全てのPCの前に座っているVIPPERのキモオタは円還の理に導かれた。


247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/04/16(月) 01:17:15.20 ID:DpXwUMVYO
日記はここで終わっている…

詠矢再放送の偉大さがわかった
もうゴールするね
関連記事

Comment


(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

最新記事

カテゴリ

月別アーカイブ

DVD

絶対美少女48人!厳選素人4時間 GLAM PLUM BEST [DVD]

好きで好きで、すきで HD [Blu-ray][アダルト]

つぼみのパイパン極小モザイク [DVD][アダルト]

秘蔵ロリパイパン200分 [DVD][アダルト]

ある日突然モテ男に変身!?オッパイだらけの夢のハーレム性活 さとう遥希 つぼみ 愛原さえ 北川瞳 [DVD][アダルト]

中出し痴漢バス女子校生 つぼみ [DVD][アダルト]

牧瀬みさ 初中出し天国 [DVD][アダルト]

SOFT ON DEMAND 男性ユーザー100万人が選んだ!確実にヌケるガチンコ素人お嬢さん2010年間BEST.20 [DVD][アダルト]

ギリグラ!! 秘宝館 北川りな [DVD]

ギリグラ!!秘宝館 相澤久美 [DVD][アダルト]

センチュリオン 青山佑香 [DVD][アダルト]

初裸 virgin nude カレン [DVD][アダルト]

ハックツ美少女 Revolution 桃川奈々 [DVD][アダルト]

モォ~娘 クリアホール 大容量ローション120ml付き

うぶばーじん

ペペローシヨン 360ml[アダルト]
Copyright © えすえす・SS管理人
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。